長く愛されるのは引き算した二番手のデザイン

想像してみて下さい。

あなたは男で、前々からちょっと良いな、と思っていた女性を初めてデートに誘ったとします。
何処に行きたいか、と聞いたら遊園地という可愛らしい答え。

しかもお弁当も持っていくから、と言うではありませんか。

当日は彼女を車でピックアップして目的地へ。髪も巻いて、いつもよりきちんとメイクして、女の子らしい彼女。
しかも宣言通り、ピクニックバスケット持参です。

高速道路を走る間、彼女と何気なく楽しいおしゃべり。

何気ないひとときを経て来た遊園地は格別の楽しさ。

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絶叫系、ほのぼの系と一通り楽しんで時間はお昼。いよいよランチです。

ものすごく楽しみにしていたあなたは胸が高鳴ります。その期待通りに出て来た料理は色とりどり、とても豪華。

おにぎり風に薄焼き卵を巻いて作ったオムライス、ハーブも香ばしい鶏のパン粉焼き、アボカドと海老の赤と緑が美しいラップサンド、ほろほろと野菜が煮溶けたラタトゥイユ。
デザートのスティックチーズケーキだって完璧です。


でも人間は我儘なもので、ちょっとその完璧さが怖いもの。

彼女がものすごく尽くす性質ではなく、単なる料理好きだと良いな、なんて都合の良い事を考えたりしませんか。
デザインも時にまた、人々を同じ気持ちにさせてしまいます。

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このデザインすごくオシャレでしょう、まあ表だってそう言うと角が立つから敢えて言わないけど、結構自信あるの、と言わんばかりの完璧なデザインは却って人々を尻込みさせるもの。

もちろんアーティスティックな感性が求められる場であれば、大いにエッジの効いたデザインは大歓迎。

しかし実際多くの人の場合、自分のセンスに自信があるとは不思議と言いきれない状態です。
おしゃれにはなりたい。

でも自信がないしどうしていいかわからない。そんな心理状態におしゃれすぎるデザインは却って引け目を感じてしまい、遠巻きにされてしまいます。

従って結果的に、おしゃれ過ぎる所から少し引き算されたデザインが愛されることになるのです。


有名セレクトショップが、最先端のおしゃれな人ではなく、二番目におしゃれな人をターゲットにして成功したように、引き算後の二番手のデザインこそ、人々の心に丁度良くフィットするのです。

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